骨盤底筋を鍛えるためにはピラティスが最適です。
姿勢改善や尿漏れ、ぽっこりお腹を解消するために骨盤底筋を鍛えたいと思ったことはありませんか?
今回は筋力がなくても骨盤底筋を鍛えることができる簡単なピラティスの方法を紹介します。
記事を読みながらすぐに実践できるので、ぜひ試してみてくださいね。
骨盤底筋とは
骨盤底筋とはその名の通り、骨盤の底に位置する筋肉群であるインナーマッスルの一つです。
骨盤の内部で膀胱や子宮、直腸などの内臓を支えるように骨盤の底にハンモック状についている筋肉や靭帯を総称して「骨盤底筋(群)」と呼んでいます。
骨盤底筋の役割は内臓を支える他にも、排尿、排泄のコントロールも担っており、日常生活においても非常に重要な筋肉です。
近年、運動不足や筋力の低下から排泄機能のトラブルを抱える人も増えています。
その背景には、骨盤底筋が大きく関係しているのです。
骨盤底筋を鍛える3つのメリット
骨盤底筋は日常生活とも密接に関わっているとても重要な筋肉です。
今回は、骨盤底筋を鍛えるメリットを分かりやすく3つご紹介します。
姿勢の改善
骨盤底筋を鍛えることで姿勢の改善が期待できます。
骨盤底筋はお腹や、背中、太ももの筋肉といったインナーマッスルと繋がっているため骨盤底筋を鍛えることで、体の軸が安定し内臓や骨盤を支える力が高まるのです。
骨盤は体の中心で上半身と下半身をつなぐ重要な部分ですよね。
この中心である骨盤が傾くと、骨盤につながっている背骨(上半身)や股関節(下半身)にも歪みが生じてしまいます。
骨盤周りの筋肉が緊張したり、筋力が低下することで骨盤がゆがみ、全身のバランスも崩れてしまうのです。
このように、骨盤の状態と姿勢は大きく関係しているため、骨盤底筋を鍛えることが姿勢改善につながっています。
特に、膀胱や尿道の筋肉が排尿と関係していますが、たくさんの筋肉や靭帯がまとまっている骨盤底筋を鍛えることで排尿にも大きな改善効果をもたらします。
ぽっこりお腹を解消
骨盤底筋には内臓を支えるというの大きな役割があります。
骨盤底筋が鍛えられることで、骨盤が安定し、内臓を正しい位置で支えることができるため、ぽっこりお腹を解消できることが期待されています。
実は、ぽっこりお腹の大きな原因に「筋力不足」があります。
太っている、と思われがちですが、内臓を支える筋力がない為に、姿勢が崩れて内臓の位置異常が起こっているのです。
骨盤底筋が鍛えられることで、姿勢が整い、内臓も正しい位置で支えることが出来ます。
その結果、自然と下腹が引き締り、お腹まわりもスッキリします。
さらに、内臓の負担が和らぐため内臓機能も正常に働き健康面にも良い影響があるでしょう。
尿漏れの改善
成人女性の約25%が尿漏れの経験があって悩んでいると言われており、とても深刻な状態です。
その背景には、デスクワークや車や電車移動などによる運動不足や出産などが関係しています。
特に出産後の女性の体はダメージが大きく、骨盤底筋の修復には時間がかかると言われています。
しかし、産後すぐに仕事復帰や家事をしなければならない状況も多く、産後の尿漏れや加齢による尿漏れが増えているのです。
尿漏れの大きな原因は、骨盤底筋の筋力の衰えと、筋力の低下によって膀胱に尿を溜められなくなってしまうことが考えられます。
そのため、骨盤底筋を鍛えることで得られるメリットとして尿漏れは大きな割合をしめているのです。
骨盤底筋を鍛えるピラティスの方法
骨盤底筋を鍛える簡単なピラティスの方法を3つご紹介します。
1つ目から順番に強度が強くなっていくので、一つひとつ確かめながら鍛えてみてください。
骨盤底筋トレーニング(初級)
まずは仰向けで骨盤底筋をすぐに鍛えられるエクササイズを紹介します。
インナーマッスルを鍛える骨盤底筋エクササイズは動きがとても地味ですが、続けることで大きな影響があるので、ぜひ習慣としてみてください。
①仰向けになって両ひざを立てます。
(足は腰幅まで開き、足裏はしっかり床につけましょう。)
②息を吸いながら、お尻を締めます。
③息を吐きながら、お尻の力を緩めましょう。
④この動きを呼吸に合わせて10回ほど繰り返します。
お尻(肛門)の筋肉は骨盤底筋の一部です。
他にも、尿道や膣など細かい筋肉がまとまって骨盤底筋群と呼ばれていますが、一番意識しやすい筋肉が肛門です。
お尻をきゅっと締めて内側からお腹の方に引き上げていくようなイメージで行ってみましょう。
骨盤を前後に動かすエクササイズ(初級)
まずは仰向けで気軽に出来る基本的なエクササイズをご紹介します。
このエクササイズは、骨盤を前後に動かす力を鍛えるトレーニング方法です。
骨盤周りを鍛えるための一番基本的な動きなのでまずはこの動きをマスターしましょう。
①仰向けになります。
②両ひざを立てて、両手の平をおへその下に置きましょう。
(手を当てることで骨盤の動きが分かりやすくなります。)
③息を吸いながら骨盤を前傾させましょう。※ニュートラルポジション
(骨盤を前傾させると反り腰になるため背中の間に空間ができます。)
④息を吐きながら骨盤を後傾させましょう。※インプリントポジション
(骨盤を後傾させると、背中と床の間の隙間がなくなります。)
⑤呼吸に合わせて繰り返しましょう。インナーマッスルを意識して下腹の筋肉や骨盤底筋を使うイメージで行います。
骨盤周りが硬くなって骨盤を前後に動かすのが難しい場合もあるので、まずは簡単な動きから練習してみましょう。
このトレーニングを行う際は、布団など柔らかすぎると背骨の動きが分かりにくなってしまいます。
そのため、ヨガマットやカーペットなど少し硬さがある床で行うのがおすすめです。
クッションを使った仰向けエクササイズ(応用)
次は、先ほど紹介したエクササイズの応用バージョンでクッション(バスタオル)を使ったエクササイズを紹介します。
骨盤の前後の動きがスムーズになったらさらに、骨盤底筋にアプローチしてみましょう。
・用意するもの:クッション(バスタオルや座布団でもOK)
①仰向けになって両ひざを立てます。(足幅、膝幅はこぶしひとつ分くらい)
(足裏をしっかりと床に着き、かかとの上に膝がくるようにしましょう。)
②クッション(または丸めたバスタオル等)を膝で挟みます。
③息を吐きながら内ももでクッションを挟み、骨盤を後傾させて背中の隙間をなくしましょう。※インプリントポジション
④息を吸いながら、内ももの力を緩めて骨盤を前傾させて背中の隙間をつくります。※ニュートラルポジション
⑤呼吸に合わせて繰り返しましょう。先ほど紹介した動きに加えて、内ももの動きが加わっています。
筋肉の動きひとつひとつに意識を向けて鍛えていきます。
特に、インナーマッスルが使えているかわからない場合や、苦手な場合は呼吸を丁寧に行ってみましょう。
呼吸を深めることで、インナーマッスルに効きやすくなります。
今回は骨盤底筋を鍛えるメリットや自宅ですぐに実践できる簡単なピラティスの方法をご紹介しました。
ついつい、見落としてしまいがちなインナーマッスルですが、骨盤底筋を鍛えることで日常生活にも大きく影響します。
骨盤底筋は内臓を支えるだけでなく日常生活とも直結する排泄にも関わるとても大切な筋肉です。
日々の小さな積み重ねが、この先の生活にも影響するので今日からぜひ実践してみてくださいね。