ヘルニアは激しい痛みを伴い、日常生活にも支障をきたしてしまうため非常に厄介です。

 

ピラティスはインナーマッスルから鍛えることができるためヘルニア改善に期待されています。
痛みがあって動けない方でもできる簡単なエクササイズをご紹介しますので、一緒に実践してみてください。

 

ヘルニアとは

ヘルニアとは、脊椎の椎間板から髄核が飛び出した状態のことをいいます。

通常背骨には24本の骨が積み重なってできており、細かく骨があることでクッションの役割を持ち、背骨にかかる衝撃を和らげています。

しかし、ヘルニアになるとクッションの役割が上手く機能しなくなり、痛みを伴います。

 

ヘルニアの症状はさまざまですが、軽い痛みから、激しい痛み、足先まで痛みが出て動けないといった場合もあります。
安静にすることで少しずつ痛みが和らいでいくこともありますが、髄核が飛び出した状態では神経を刺激するため激しい痛みとなることも多いです。

 

ヘルニアの原因

ヘルニアの原因は大きく分けて以下の3つが考えられます。

 

環境(姿勢、動作)

背骨に負担のかかる姿勢を長時間続けてしまうことでヘルニアにつながることがあります。例えば、猫背や反り腰、長時間立ちっぱなしや座りっぱなしなどによって背骨への負担が大きくなります。

遺伝(骨格、体質)

遺伝によってヘルニアが引き起こされるという研究もされています。遺伝子の異常によって脊椎に影響を与えることもあるようです。

加齢

加齢によって、椎間板が老化することも原因のひとつです。老化によって、髄核が繊維輪を破って跳びやしやすい状態になり、ヘルニアへと繋がります。

 

ピラティスはヘルニア解消に効果がある

ここまでヘルニアの原因をみて分かるように、ヘルニア解消には一番弱まっている背骨まわりの強化をすることが大切です。
ピラティスは背骨にアプローチするインナーマッスルから鍛えていくエクササイズのためとても有効と言えます。

 

ピラティスでインナーマッスルから整えていくことで体幹強化、姿勢改善、血行促進、代謝UP等の効果が期待でき、上記のピラティスの原因とされる姿勢や行動、骨格の改善へと繋がっていきます。

 

ここまで説明したように、ピラティスは背骨を動かしながらインナーマッスルを意識して動かし、鍛えていく方法です。
今回はヘルニア改善のためのピラティスの簡単な動きから行っていきます。
慣れて来たら、より難しいピラティスの動きにも挑戦できるようになるため、まずはひとつずつ丁寧に取り組んでいきましょう。

 

ヘルニアを改善するピラティスの方法

ヘルニア改善のための簡単なピラティスの方法を紹介します。
ピラティスにはマットピラティス、マシンピラティスなど数多くの動きがありますが、症状がひどく、痛みが強い場合は立ち上がったり、動いたりするエクササイズをいきなりするのは難しいと思います。

 

今回は痛みがあって動けない、といったヘルニアでお困りの方でも実践できる簡単な方法をご紹介します。
痛みによって緊張してしまった筋肉をほぐし、インナーマッスルを強化していくため、無理せず出来る動きから取り組んでいきましょう。

 

腰痛改善ストレッチ

タオルを使って簡単にできる腰痛改善に効果的なストレッチをご紹介します。
今すぐにできるストレッチなので、記事を読み動画をみながら一緒に実践してみましょう。

 

やり方

①膝立ちで足を腰幅に開いて立ちましょう。
膝を痛めないように、マットやバスタオルなどを敷くと良いですね。

 

 

タオルを肩幅よりも広い位置でつかみ頭上に持ち上げる

②タオルを肩幅よりも広い位置でつかみ頭上に持ち上げます。

 

 

 

息を吸いながら側屈する

③息を吸いながら側屈しましょう。

 

 

息を吐きながらお尻を斜め後ろに突き出しお尻とかかとを近づけていきます

④息を吐きながらお尻を斜め後ろに突き出しお尻とかかとを近づけていきます。

この時、顔と胸は床の方へ向けましょう。

 

 

 

息を吸いながら側屈の状態に戻ります

⑤息を吸いながら側屈の状態に戻ります。

 

 

息を吐きながら正面に戻りましょう

⑥息を吐きながら正面に戻りましょう。

 

 

⑦反対側も同様に行います。この動きを左右それぞれ3回ずつ行っていきましょう。

 

 

足指タオルエクササイズ

ヘルニア改善に効果的なタオルを使った足先のエクササイズです。
まずは、足先の筋肉から動かして少しずつ緊張をほどき筋力をつけていきましょう。

 

①椅子に座った状態でタオルを床に敷きます。

 

 

②裸足になってタオルの上に足を乗せましょう。

 

 

③足の指でタオルをぎゅっと握ります。

 

 

④余裕があれば足でタオルをたぐり寄せたり、掴んだまま足を持ち上げたり、左右に引っ張ったりして動かしてみましょう。

 

 

これだけでも、足先から筋肉を動かすトレーニングになります。
簡単な方法ですので、まずは無理せずにできることからチャレンジしてみましょう。

 

ストレッチポールエクササイズ

次はストレッチポールを使ったエクササイズです。
ストレッチポールは筒状のポールで、そのまま上に仰向けの状態で乗るだけでも、体幹トレーニングになるため腰痛やヘルニア予防に効果があります。

 

ピラティス初心者でも背骨のエクササイズでインナーマッスル強化が手軽に行え、非常におすすめです。

 

ストレッチポールエクササイズ(初級)

 

ストレッチポールを使ったエクササイズは様々なものがありますが、まずは簡単なものから試してみましょう。

 

 

①ストレッチポールの上に背中を合わせるように仰向けで乗ります。

頭から背中、腰まで乗せた状態で両ひざを曲げて足裏は床に着けるようにしましょう。

 

 

②余裕があれば両手を頭上に伸ばしたり、足を踏みしめたまま軽く左右に身体を動かしたりして背骨をマッサージするのも良いでしょう。
※不安な場合は手を床に着いたままでも大丈夫です。

 

ストレッチポールエクササイズ(応用)

 

ストレッチポールの上に慣れて来たらもう少し動きを入れてみましょう。
ストレッチポールの上でエクササイズを取り入れることでインナーマッスルにアプローチしやすくピラティスの基礎にもつながります。

 

 

①ストレッチポールの上に背中を乗せます。

 

 

②両ひざを曲げて足裏を床に着けた状態からはじめましょう。

 

 

③両手は床におろし、片脚を胸の前に引き寄せてキープします。

 

 

④左右入れ替えて15~30秒ずつ行いましょう。

 

 

ピラティスはスポーツジムなどでも取り入れられており、運動やエクササイズのイメージが大きいですが、身体を痛めている、ヘルニアや腰痛の改善、予防にもとても有効となっています。

 

体幹から、鍛えることができるピラティスは身体の基礎から整えることができるため、不調改善しながら美容や健康の効果も期待できるでしょう。

 

スポーツジムや専門スタジオでピラティスを活用しているところが増え、ヘルニアなど不調改善の事例にも挙がっています。

まずは、今回ご紹介した簡単な動きから行ってみてはいかがでしょうか。